第11回薬薬連携合同研修会
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7月29日(月)、やまなみ薬局で行われた第11回薬薬連携合同研修会に出席してきました。
一般講演は、飯田市立病院薬剤科の高野耕一郎先生より、『トレーシングレポートの実践と具体的な活用方法』について紹介して頂きました。
飯田市立病院では、TS-1とカペシタビン(ゼローダ®)の処方に対してトレーシングレポートを活用しており、調剤した薬局が患者さんの服用状況や対話の中で気付いた副作用などについて、病院へフィードバックしているそうです。
処方箋を受け付けたことのある薬局側からは、「どの程度の症状の副作用が出た場合に報告するべきなのか判断が難しい」「薬局で聞き取った内容が既に病院でも話している内容のことがあり、報告するべきなのか迷う」等の意見が上がりました。
特別講演は信州大学医学部内科学第二教室の杉浦亜弓先生より、『当科におけるレンバチニブの使用経験と服薬指導時に聞いてほしい副作用』というテーマでご講演頂きました。
レンバチニブ(レンビマ®)は、切除不能な肝細胞癌に対する治療薬です。
これまで肝細胞癌に対する経口抗癌剤はソラフェニブ(ネクサバール®)しかありませんでしたが、10年ぶりの新たな治療薬です。
主な副作用は、高血圧、手足症候群、食欲減退、蛋白尿、疲労・倦怠感、甲状腺機能低下症、血小板数減少、肝性脳症などです。ソラフェニブより手足症候群の発生が少ないとされています。
レンバチニブ(レンビマ®)を投与した実際の症例を紹介して頂きながら、副作用についても一つ一つ丁寧に説明してくださいました。
限られた診察時間の中では薬の説明や副作用の聞き取りが十分に行えないこともあるので、薬局の方で気付いた症状などがあったら、情報を入れてほしいとのことでした。