学習会:モビコール配合内用液
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モビコール®配合内用剤のメーカー学習会を行いました。
モビコール®配合内用剤は、慢性便秘症に対して使用可能な国内初のポリエチレングリコール(PEG)製剤で、2歳以上の小児および成人において使用可能です。
主成分のポリエチレングリコールの浸透圧効果により、腸管内の水分量を増加させ、その結果、便中水分量が増加→便が軟化→便容積が増大することで、生理的に大腸の蠕動運動が活発化し、排便が促されることを期待した薬剤です。
海外のガイドラインではPEG製剤が慢性便秘症の第一選択薬となっているのですが、日本では慢性便秘症の薬としては適応がないのが現状でした。便秘症は、小児の場合で特に重症化しやすいことが知られており、日本小児栄養消化器肝臓学会からの要請を受けて、日本でも開発が進み、2018年11月に承認・発売されました。
服用の注意点は・・・
・1包につき60mlの水に溶かして服用します。2包の場合は120ml、3包の場合は180mlです。
・ジュースに混ぜてもOK
・50℃だと生臭くなるのでお勧めしない、80℃以上では崩壊してしまう
・NaClを含むので味はしょっぱい
・食事の影響を受けないため、いつ飲んでも可
・飲みきれない時は冷蔵庫に入れて保管する(2日くらいは服用可)
・1日量を1回に飲んでも、分けて飲んでも効果に有意差はない
・作用発現までに2日を要する
慢性便秘症の治療薬は、長い間新しい薬が出て来なかったのですが、「アミティーザ®」「グーフィス®」「リンゼス®」「モビコール®」と近年続々と新薬が誕生しています。慢性便秘症の治療選択肢が格段に広がってきました!(^^)!