11月22日(金) やまなみ薬局で開催された薬局部会研修会に出席しました。
信州大学医学部附属病院整形外科の中村幸男先生をお招きし、「関節リウマチの骨破壊とアダリムマブについて」というテーマでご講演頂きました。
・①非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)を3ヵ月飲んでも効かない ②CRP1.0以上 ③微熱が続く 以上①~③の場合はリウマチを疑ってほしい。
・よく見られる合併症:骨粗鬆症、不眠、貧血、うつ、シェーグレン症候群など
・炎症性サイトカインがうつに影響している。心因性の疼痛も多いため、患者さんの話をしっかり聞いてあげることが大切。ノセボ効果あり。
・治療薬の変遷:消炎鎮痛薬→ステロイド→抗リウマチ薬→生物学的製剤→JAK阻害剤
・リウマチ治療薬を一生飲まないといけないと思っている医者とよくなれば中止していいと思っている医者は半々。
・第一選択薬はメトトレキサート(MTX)。日本では分割投与するが、アメリカでは朝1回で全部服用してしまう。死亡率が高いので、eGFRとCcrは定期的に測定する。煎茶は葉酸を多く含むため、煎茶で飲んではいけない。
・関節リウマチ患者のアンメットニーズ(unmet needs):倦怠感、不眠
・骨密度を上げるには亜鉛を摂取するといい。亜鉛は牡蠣・サーロイン・納豆に多く含まれる。
・生物学製剤で気をつけることは?→帯状疱疹、悪性腫瘍
関節リウマチの病態、合併症、治療薬の変遷など幅広い内容で説明してくださいました。