お薬 Q&A
①基本編
薬はどれくらいもちますか?A:お渡ししたお薬の有効期限の目安をかなえひまわり薬局では以下のようにしています。
- 錠剤・・・1年
- 粉薬・・・6か月(缶などに入れて保存した場合)
- 坐薬・・・1年(冷蔵庫で保存した場合)
- 水薬・・・水で薄めた薬は1週間、薄めてない薬は3か月
- 軟膏・・・6か月〜1年
- 目薬・・・1か月
薬は、直射日光や高温多湿を避けて保存してください。
食前・食後・食間などは下記を目安にしてください。
- 食前 ・・・食前の30分以内
- 食後 ・・・食後の30分以内
- 食直後・・・食後5〜10分以内
- 食直前・・・食前5〜10分以内
- 食間 ・・・食後2時間後くらい
薬によって違います。 事前に聞いていただくか、薬局に問い合わせてください。
医師や薬剤師から服用時間をずらすよう指示が無ければ、基本的に一緒に飲んで構いません。
新しい処方や他の医療機関でもらった薬など不明なことがあればご相談ください。
病気がいくつかあると薬の種類が増え沢山になってしまいがちですが、 それぞれ必要性があって医師が処方している薬であり、飲み合わせも考えて 処方されているので大丈夫です。
気になること、薬の種類が多くて負担に感じる時は医師に相談してみてください。
薬によっては時間をずらさなくてはいけない場合もあります。 お薬手帳を持参していただき、他の医療機関でもらっている薬を教えてください。
以前と同じような症状でも同じ病気とは限りません。
医師が処方する薬はその時の症状に合った物が出されています。
また小児の場合は、体重が増えると以前の薬の量では効果がないこともあります。
その都度、医療機関を受診し、適切な薬を処方してもらいましょう。
漢方薬は空腹時に飲んだ方が吸収はいいため、食前に服用することが多いです。 飲み忘れて食事を始めてしまった時は、食後で大丈夫です。
はちみつ、メープルシロップ、チョコクリームなど、甘みの強い物で飲ませると 比較的飲みやすいようです。ヨーグルトも飲みやすいようです。
自分で飲みやすいものを探してみるのもいいでしょう。
※1歳未満の小児は、はちみつは避けてください。
一部の薬を除き混ぜて飲んで大丈夫です。
味が変わるものもあるので、心配な時は相談してください。
〈気をつけたい薬〉
一部の抗生剤は酸味のあるものに混ぜると苦みが出てしまいます。 ヨーグルト、オレンジジュースなどには混ぜないでください。
38.5℃が目安です。 そこまで熱が高くならなくても、調子が悪そうなら使って問題ありません。 痛みがある場合は発熱していなくても使って問題ありません。
②相互作用編
グレープフルーツジュースを飲んではいけない薬があると聞きましたが、なぜ? 他の柑橘は食べてはいけないの?グレープフルーツに含まれる物質により、薬の効果が強くなってしまうからです。
〈グレープフルーツと相互作用のある薬〉
×カルシウム拮抗薬と呼ばれる降圧薬
×一部の血栓抑制の薬
×カルシウム拮抗剤と呼ばれる降圧剤
×一部の血栓抑制の薬
×一部の高脂血症治療の薬
×ベンゾジアゼピン系の睡眠薬・抗不安薬
×一部の免疫抑制剤 など
〈食べていい柑橘の種類〉
◎温州ミカン、オレンジ、レモン、カボスなど
×スウィーティー、ボンタン、ザボン、ブンタンなど
血液サラサラの薬によっては、納豆に入っているビタミンKによって薬の効果が弱くなってしまうため、納豆を食べてはいけません。
青汁、クロレラも同じく相互作用をおこすため、摂ってはいけません。 ビタミンKと相互作用をおこさない血液サラサラの薬でしたら、 納豆や青汁、クロレラを食べても問題ありません。
牛乳に豊富に含まれているカルシウムの影響で薬の吸収が悪くなり効果が低下する薬があるので、薬は水かぬるま湯で飲むことをお勧めします。
また腸で働くような下剤も効果が低下してしまいます。
★カルシウムにより効果が低下する薬剤 テトラサイクリン系抗生物質(ミノマイシンなど)、ニューキノロン系抗生物質(クラビットなど)、骨粗しょう症の薬(ベネットなど)
★服用する場合は2時間以上間隔をあけましょう。
★解熱鎮痛剤は牛乳の影響を受けません。食事がとれない場合は牛乳で鎮痛剤を飲むと胃腸障害が予防できます。
カフェインの取り過ぎに注意が必要になります。
興奮して眠れなくなったり、胃酸分泌行進作用や利尿作用などもあるので注意してください。
★以前は鉄剤と緑茶は一緒に飲まないようにと説明していましたが、最近では大きな問題がないと言われています。
③薬の特徴編
風邪薬とは?発熱、頭痛、せき、鼻水、鼻づまりなどのさまざまな症状を和らげるのが風邪薬です。
症状がはっきりしている場合には、その症状を抑える薬を使用しましょう。
◎発熱・頭痛・のどの痛みの症状⇒【解熱鎮痛剤】
◎鼻水、鼻づまりの症状⇒【鼻炎薬・点鼻薬】
◎せき・たんの症状⇒【咳止め・去痰薬】
◎のどの痛み・違和感などの症状⇒【トローチ・うがい薬】
花粉やハウスダストなどが原因で起こるアレルギー性鼻炎の症状を抑える薬で、大きく分けて内服薬、点鼻薬、点眼薬があります。
抗アレルギー薬は人により眠気やのどのかわきが出るものもあります。
◎くしゃみ、鼻水、鼻づまり⇒【鼻炎内服薬】
◎鼻水、鼻づまり⇒【点鼻薬】
◎目のかゆみや充血⇒【抗アレルギー点眼薬】
頭痛、歯痛、生理痛、神経痛、打ち身やねんざなどによる痛みを抑える薬です。
腰痛、肩こり痛まで幅広く使えるものが多いです。
痛み、発熱などの症状に使用するもので、原因になっている病気そのものを治療する薬ではありません。
発現している症状を抑える薬ですので、症状がある場合のみ服用してください。
胃をあらすおそれがありますので、なるべく空腹時を避けて服用してください。
効果が発現するまでには一定の時間(おおむね30分〜1時間)かかりますので痛みが強くなる前に服用するのが効果的です。
痛みが治まらないからといって連続して服用しないでください。
痛みや炎症を抑える外用薬(塗り薬、シップ剤)と内服薬があります。
★シップ剤:皮膚から吸収され消炎鎮痛効果を表す薬。
◎急性の腰痛⇒消炎効果のある【冷シップ剤】
◎慢性の腰痛⇒血行を良くする【温シップ剤】
★内服薬⇒【消炎鎮痛剤】【ビタミン剤・漢方薬】
さまざまな胃の症状に合わせた胃薬があります。
症状に合わせて薬を選びましょう。
◎胸やけ、ゲップ⇒【制酸剤】
◎胃のもたれ、胸のつかえ⇒【消化薬】
◎食欲不振⇒【健胃薬・漢方胃腸薬】
◎胃の痛み⇒【鎮痛・鎮痙薬】
◎上記の働きをバランスよく組み合わせた薬⇒【総合胃腸薬】
★12月11日は “胃にいい日”だそうです。
腸内で消化吸収が正常に行われず、内容物を排出するしくみに異常が生じると、便秘や下痢症状が現れます。
その症状を改善する薬です。
◎腸の調子を整える⇒【整腸剤】
◎下痢⇒【下痢止め薬】
◎便秘⇒【便秘薬】
便秘の目安は、通常3日以上排便がないような場合や毎日排便があってもスッキリ出ない、残便感などの不快を伴う場合
★便秘薬の長期服用は効果が出にくくなることがあるので気を付けましょう。
乗り物酔いによる吐き気、おう吐、めまい、頭痛を緩和してくれる薬です。
乗り物に乗る30〜60分前に予防薬として飲みましょう。
酔ってからのんでも効果がありますが、あらかじめ服用しておいた方が効果的です。
★服用後に眠気が出るものもあります。
目に作用する薬です。直接点眼するものが多く、ビタミンなどの栄養成分や角膜を保護する成分、血管を収縮させて充血を取る成分、かゆみを抑える成分などさまざまな成分が配合されています。症状に適した成分が配合されている薬を選びましょう。
◎目のかすみ、目の疲れ、目の充血⇒【一般点眼薬】
◎ドライアイ、コンタクトレンズ装置時の不快感⇒【人口涙液】
◎ものもらい、結膜炎⇒【抗菌性点眼薬】
◎花粉、ハウスダストによる目のアレルギー症状⇒【抗アレルギー点眼薬】
★目薬を使用するときは、容器の先端が「まぶた」や「まつ毛」につかないように注意してください。目薬のにごりや、雑菌が繁殖する原因になります。
湿疹・かぶれ(接触性皮膚炎)を抑える薬です。
様々な症状があるので、その症状に合った薬を使います。
◎比較的軽いかゆみや発赤⇒【抗ヒスタミン外用剤】
◎発赤や腫れなど炎症が強いとき⇒【ステロイド外用剤】
★間違った薬を用いると症状が悪化してしまうおそれがありますので、改善がみられない場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。
虫刺されによるかゆみや腫れをしずめてくれる薬です。クリーム、液剤、パッチタイプがあります。
◎比較的軽いかゆみや発赤⇒【抗ヒスタミン外用剤】
◎発赤や腫れなど炎症が強いとき⇒【ステロイド外用剤】
★刺された部位が腫れてかゆくなる、水ぶくれになるなど、刺された虫の種類によって症状は異なります。症状に改善がみられない場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。
★強くかくとますますかゆみを引き起こし、慢性化してしまうので注意しましょう。
白癬菌が繁殖して起こる、かゆみ、水ぶくれ、皮むけ等の症状を改善する薬です。患部をよく洗ってから水虫の薬を使いましょう。
◎ジュクジュクしている時⇒【軟膏またはクリームタイプ】
◎カサカサ皮膚が厚く角質化している時⇒【液剤またはクリームタイプ】
★薬を使用し、かゆみなどの症状が消えても、約1ヶ月は根気よく薬を塗り続けることが大切です。また、患部をいつも清潔にするように心がけましょう。
★水虫治療薬でなく、ステロイド剤など他の皮膚病の薬を使うと、症状が悪化することがあるので注意しましょう。
肛門部の痛み、出血、腫れ(いぼ)、かゆみなどの症状を改善する薬です。
痔の薬には、外用薬と内服薬があります。
◎肛門の外側に症状がある場合⇒【痔疾用軟膏】
◎肛門の内側に症状がある場合⇒【痔疾用坐剤】
◎肛門の外側にも内側にも使える薬⇒【注入軟膏】
★便秘を改善しながら痔の症状を緩和する内服薬が効果がある場合があります。
ほうの内側、舌のふち、くちびるの裏側などにできる水泡や潰瘍などの症状を改善する薬です。
軟膏、パッチタイプ、スプレータイプの薬があります。
ビタミン剤の内服も効果的です。
★口中を清潔に保つために、うがい薬もあわせて使用することをお勧めします。
にきびは、毛穴がつまりそこに細菌(アクネ菌)が増殖することで、炎症が起こる皮膚疾患です。
その症状を改善する薬です。
◎思春期に過剰に分泌された皮脂によって毛穴がつまり、額から鼻にかけてできるにきび⇒毛穴につまった皮脂の排出をうながす【にきび用塗り薬】
◎肌の代謝の乱れや、脂質代謝の低下で、あごや口の周り、フェイスラインにできやすい大人のにきび⇒角質をやわらかくし殺菌する【にきび用塗り薬】、肌の代謝をよくする【L‐システイン】などが有効です。また脂質の代謝をうながす【ビタミンB2】など摂取すると良いでしょう。
★ストレス、睡眠不足なども悪化因子とされています。
★こまめに洗顔することも大切です。
たばこの代わりに少量のニコチンを供給することで、段階的に体を慣らし、禁煙時に現れるニコチン離脱症状(イライラ・集中困難・落ち着かないなど)を緩和し、禁煙の継続をサポートするときに用いる薬です。
肌に貼るパッチタイプとガムをかんだ後に、ほおと歯茎の間に置くガムタイプがあります。
★ニコチンパッチを貼ったままニコチンガムをかんだり、喫煙しないでください。ニコチンを過剰にとってしまい、副作用の原因となります。
④薬局制度編
ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは何ですか?新薬の特許が切れた後に販売される、新薬と全く同じ有効成分・効果で、安いお薬のことです。
同じ有効成分なので安心してご使用して頂くことができ、お薬代の負担も軽減できます。
調剤薬局で支払われるお薬代には大きく分けて、4つの項目が含まれています。 薬そのものの費用である薬剤費以外に調剤料、調剤基本料、薬学管理料などがあります。
薬剤費・調剤料・薬学管理料については同じ薬を同じようにつくれば、基本的に同じ金額になります。
しかし、調剤基本料は同じとは限りません。
それは薬局の取り扱う処方箋枚数などに応じて調剤基本料は金額が違うからです。
そのため同じように薬をもらっても薬局によって少し金額が違う事があります。 また、同じ薬でも作り方が違うと調剤料が変わり金額に違いが生じることがあります。
かなえひまわり薬局では毎月第2金曜日、9時~17時にかけて、お電話による相談を受け付けております。
専門の薬剤師が薬について様々な疑問点にお答えしますので、お気軽にご相談ください。