学習会
学習会 インチュニブ錠
投稿日: カテゴリー:学習会 from:staff
先日、注意欠陥/多動性障害(以下AD/HD)治療薬である“インチュニブ錠”の学習会を行いました。成分はグアンファシン塩酸塩です。
AD/HD治療薬としてよく使われているコンサータやストラテラとは作用が違うとのことで、前頭前皮質の後シナプスに働きかけシグナル伝達を増強すると考えられているそうです。作用メカニズムについて完全には解明されていないため、現時点では「想定される作用」とのことでした。
適応は“小児期における”AD/HDということで、基本的には6歳以上18歳未満の方が対象となるようです。
主な副作用としては傾眠・血圧低下・頭痛などがあるようですが、小児期対象の薬だけに“血圧低下”への対応は難しそうだなと個人的に思いました。
学習会 ルパフィン錠
投稿日: カテゴリー:学習会 from:suzu
今月は、帝國製薬が製造 田辺三菱製薬が販売しているアレルギー性疾患治療『ルパフィン錠(一般名:ルパタジンフマル酸塩錠』について学習しました。
通常、12歳以上の小児及び成人に1回10mgを1日1回服用。服用時間はいつでも良いが眠気の副作用から寝る前に服用するケースも多いようです。
アレルギー性疾患治療剤は他にもたくさんの薬剤が販売されていますが、ルパフィン錠は抗ヒスタミン作用の他にPAF(血小板活性化因子)の働きを抑える抗PAF作用を持った初めての薬です。ルパタジンは肝臓で代謝を受けるとデスロラタジンになります。未変化体で抗PAF作用。代謝物のデスロラタジンで抗ヒスタミン作用を示し強くアレルギー症状を抑えられえる薬です。強いにちなんでイメージキャラクターにゴジラだそうです。
(商品名のルパフィン:RUPAFIN の中にPAFが入っているそうです(^^))
代謝物のデスロラタジンは商品名:デザレックスで発売されています。デザレックスは眠気の副作用が少ないと言われていますが、ルパフィン錠は眠気の副作用から自動車の運転などに注意が必要な薬になっています。
緩和ケア薬物療法研究会第8回講演会
投稿日: カテゴリー:学習会 from:sio
6月2日(土)やまなみ薬局で開催された緩和ケア薬物療法研究会第8回講演会に出席しました。
一般講演は、阿南病院薬剤科 増田硬三先生より、「阿南病院の麻薬の使用状況」「モーズ軟膏(院内製剤)」についての報告がありました。
「モーズ軟膏」は、皮膚悪性腫瘍や乳癌の皮膚病変における病巣からの出血や浸出液による汚染や悪臭に対応するために用いられる軟膏です。調整後の時間の経過とともに粘度が増してしまうため、病巣の状態に合わせて粘度を調整することが大切だそうです。
特別講演は、佐久総合病院佐久医療センター緩和ケア内科部長 山本亮先生をお招きして、「緩和ケアにおける薬物療法の実際」というテーマでご講演頂きました。
緩和医療におけるキードラッグであるオピオイド製剤のそれぞれの特徴について、良い点・悪い点を説明して頂き、オピオイドの選択方法、突出痛に対するレスキューの使い方を学びました。
また、緩和医療におけるトピックスとして、オランザピン(ジプレキサ®)やミルタザピン(リフレックス®)が悪心・せん妄あるいは不眠に効果があるというデータを紹介してくださいました。
メーカー学習会 スインプロイク錠
投稿日: カテゴリー:学習会 from:suzu
今月のメーカー学習会はシオノギ製薬から発売された 経口末梢性μオピオイド受容体拮抗薬の「スインプロイク錠」でした。
オピオイド誘発性便秘症に適応があります。オピオイド鎮痛薬の使用によって起こる便秘に特化した新しいタイプの薬です。
オピオイド鎮痛薬は痛みを抑える鎮痛効果と同時に腸の働きを抑えてしまったり、腸液の分泌を抑えてしまいます。
それによって便秘が起こってしまいます。薬を飲んで痛みが治まったのみ便秘で悩まされていた方も多いと思います。
スインプロイク錠は便秘を引き起こす作用をブロックし、自然な排便を促してくれます。
1日1回1錠服用の薬です。今後、効果が期待できる薬剤ですね。
ただし、オピオイド鎮痛薬を飲んでいない方の便秘には適応がありません。ご注意ください。
学習会:ベムリディ錠25mg
投稿日: カテゴリー:学習会 from:sio
メーカー学習会を行いました。
今月はB型慢性肝炎治療薬:ベムリディ®錠25mgについて学習しました。
成分はテノホビル アラフェナミド フマル酸塩(TAF)です。
肝細胞内で活性代謝物のテノホビル二リン酸に変わるプロドラッグです。
従来のB型慢性肝炎治療薬:テノゼット錠®300mgの成分は、
テノホビル ジソプロキシル フマル酸塩(TDF)です。
成分は同じですが、修飾されている側鎖が異なります。
ベムリディ®錠は、血漿中での安定性と細胞移行性が大きく改善されており、肝臓に効率的に移行し、活性代謝物に変換されます。そのため、テノゼット錠®の1/10以下の用量で同等の効果が得られることが認められています。
またテノゼット錠®と比較して副作用が少ない薬剤になっています。
B型慢性肝炎治療の第一選択薬として、新たな薬剤が加わりました!